抱っこ紐を使って首すわり前の縦抱き ‐ やってもいい?ダメ?

首がまだ座っていない小さい赤ちゃんの抱っこを不安に感じられている方も少なくないと思います。その不安を少しでも和らげるように、よく聞かれる疑問にお答えしようと考え、この記事を書くことにしました。


1.縦抱きの抱っこ紐で赤ちゃんがまだ自分で持てない頭はどのように支えられているの?

多くの抱っこ紐は新生児から使用可能になっています。新生児は当然まだ首が座っていないため、頭や首のサポートが必要になります。首が座っている赤ちゃんの場合でも、赤ちゃんが寝てしまったときなどが首のサポートが必要な時もあります。

首や背中のサポートの仕方は抱っこ紐によってさまざまですが、購入前にできるだけ多くの抱っこ紐を体験してみて、赤ちゃんに合うものを選択しましょう。


ベビーラップやリングスリングの場合はトップレールを少し丸める、または薄いガーゼハンカチを丸めてトップレールに挟むことによってネック/ヘッドサポートが作れます。(写真ではトップレールでサポートされていますが、記事の一番の写真に写っているスリングの場合はトップレールを丸めて頭をサポートする方法を見ることができます)

メイタイ、ハーフバックル、バックルタイプの抱っこ紐の多くにはフードがついています。このフードのもともとの使用目的の一つは丸めてヘッドサポートを作ることです。

もちろん、このような方法ではなく、これとまた異なる方法で赤ちゃんの頭を支える抱っこ紐もあります。そこはブランドごとに特徴があって、小さい赤ちゃんを安心して抱っこできる仕組みを持つ抱っこ紐を選ぶのは重要です。

2.背中や背骨はちゃんと支えられている?

写真でも見える通り、赤ちゃんを快適な密着感を保って抱っこ紐に入れます。抱っこ紐は理想的に装着されているとき、赤ちゃんをすべての方向から包むようなサポートされています。というわけで、赤ちゃんが寝てしまったとき(筋肉に力が入ってないとき)でも抱っこの密着感と抱っこされた姿勢が保たれています。

(ベビーラップでスリング抱っこ)

3.注意すべきことは?

注意点:

‐大人の体と快適な密着感

‐背中の丸みや腰(M字姿勢)を自然な形で支える

‐赤ちゃんはリラックスできる

‐赤ちゃんは自由に頭や手と足(膝より下)が自由に動かせる

‐呼吸の安全確認を常にできる

‐赤ちゃんの顔がいつでも見える

‐赤ちゃんの顎と胸の間に少なくても指2本分の隙間がある

など確認すべきこともたくさんあります。

素手で縦抱きされた赤ちゃん、または抱っこ紐に入れられた赤ちゃんは同様に赤ちゃんにとって快適で安全な姿勢で抱っこすべきことに変わりがありません。研究によると*、素手での抱っこ、または抱っこ紐での抱っこ(縦抱き)は赤ちゃんの首の筋肉の発達に良い影響を与えますが、チャイルドシートなどに長時間寝かすことは赤ちゃんの背中に悪影響を及ぼすことも考えられる。


新生児の抱っこをなかなか挑戦できず、難しく感じる方も少なくないと思います。不安だったり、やり方がよくわからないように感じられたら無理には頑張らずに、抱っことおんぶについて勉強し、資格を取得したベビーウェアリングコンサルタントに相談しましょう。

ベビーウェアリングコンサルタントは目指している抱っことおんぶは赤ちゃんと大人にとっても快適で安全な抱っこです。縦抱き、横抱きについても教えてもらうことができ、さらに新生児を抱っこ紐に入れることについても様々な相談ができます。

気になる方はぜひinfo@kounotori-babywearing.comにお問合せください。



*Safeer F Siddicky et al. (2020) Positioning and baby devices impact infant spinal muscle activity

こうのとりベビーウェアリング