横抱き?縦抱き?いつから?

赤ちゃんが生まれるとき、親が不安に感じていることがたくさんあります。その中の一つは赤ちゃんの抱き方です。授乳などの時、手で持ちながら横抱きするのは一般的です。しかし、赤ちゃんをずっと手で持ちながら出歩くのは大変疲れますね。その時は負担を軽減するため抱っこ紐を使う人も少なくありません。抱っこ紐を使う場合は、どの抱き方を選べば良いでしょうか。

横抱きは世界中幅広く見られる、CMなどでも多く登場する抱き方です。この抱き方で赤ちゃんの背中と首が支えられるのは大きな利点です。現在の日本では多くの親が新生児を横抱きで抱えて最初の数週間を過ごしています。しかし、この抱き方で赤ちゃんと親の重心が比較的に離れているので長時間このポジションを保つのは大変です。抱っこ紐を使うにしても保護者が赤ちゃんを重く感じることになります。

この抱き方が多くの方が好む理由とは、縦抱きで赤ちゃんの背中に負担を変えすぎることからの恐怖です。ドイツの生物学者、エベリン・キルキリオニスは200人以上の子供の情報を合わさった研究をしていました。縦抱きは背骨の発達に障害、脊椎側彎症や悪い姿勢の原因にならないことを証明しました。

抱っこ紐を使って横抱きを行うとき、注意すべきことがたくさんあります。まず、この抱き方がハンズフリーではないため、赤ちゃんを片手で支える必要があります。赤ちゃんがスリングの中で横に向いたり、または赤ちゃんの頭が比較的に重いため胸に落ちたりすることによって窒息が起こりえます。股関節の発達に理想的なM字ポジションはこの抱き方で不可能なので、長時間がおすすめできません。

横抱きと異なって、縦抱きは多くの利点が見られます。人間だけではなく、猿など他の哺乳類もこのポジションで子を持ちます。赤ちゃんの足腰は股関節脱臼を予防するために寛骨臼の理想的な発達に必要な自然なM字ポジションで保たれています。実際、赤ちゃんを毎日長時間にわたってM字ポジションを保ちながら抱っこすることが発達性股関節脱臼の治療にも使える可能性があると推定されています。

対面の縦抱っこは赤ちゃんの運動発達にも良い影響があります。その理由とは、保護者の動きによって赤ちゃんの足腰も動かされますので、筋肉が常に働いています。

赤ちゃんをこの抱き方で規則正しく抱くと、窒息や乳児突然死症候群のリスクも軽減できると思われています。保護者が常に赤ちゃんの呼吸の動きが感じ、観察できます。赤ちゃんに食べ物の逆流が起こりやすい場合は、赤ちゃんもこのポジションの方が楽に感じます。

新生児の背中、背骨の上部や肩に褐色脂肪組織が特に豊富に見られます。新生児の背中には毛も多く生えています。毛と褐色脂肪組織は体温調整において重要な役割を果たし、赤ちゃんの低体温症を防ぎます。対面の縦抱っこにより赤ちゃんの腹や胸も温まることができます。それ故に、カンガルーケアもこのポジションで行われます。



日本は昔から赤ちゃんを抱っこやおんぶしている社会です。昔は授乳とその以外の時間も、生まれたばっかりの赤ちゃんを素手で抱っこするのは一般的でした。5か月頃からおんぶされるようになり、その後は独立への一歩としてツグラというバスケットに入れられました。現在はベビーカーが一般的になり、抱っこやおんぶする人が次第に減っていました。しかし、抱き方として抱っこする人がまだ多くて、それに比べておんぶされる人が珍しく見られます(おもに家事の目的で)。

日本では、最も多く見られるのは新生児の横抱きとベビーカーです。赤ちゃんの姿勢の面でも、どちらも似ています。ベビーウェアリングコンサルタントが多く活躍しているヨーロッパなどでは逆に、最初から縦抱っこが最も使われている抱き方です(授乳などを除き)。

正しい抱き方に関する情報を提供することは大きな影響力があります。もちろん、赤ちゃんが健康に育つためにベビーウェアリングが必ず必要ではありませんが、役立つ点が少なくありません。

日本でも多くの人がベビーウェアリングに関する情報が得ることができますが、ヨーロッパやアメリカの研究者の結果が幅広く知られるようになるに、そしてコンサルタントが抱っこの専門家として認められるには時間がまだ必要です。現在は嬉しいことに日本でもベビーウェアリング専門家の人数が次第に増え、ベビーウェアリングに興味を示すお母さんの人数も増えています。


資料:

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